エニタイムフィットネスパーソナルトレーナーの大澤匠です。
今回は「乳酸って悪いものなの?」というテーマでお話しします。
乳酸=疲労物質はもう古い!最新の乳酸の役割
かつては「乳酸=疲労物質」と考えられ、運動すると乳酸が溜まり、筋肉が疲れて動けなくなると言われていました。
しかし、近年の研究ではその認識が大きく変わり、乳酸にはエネルギー供給や筋肉の回復を助ける働きがあることがわかってきました。
エビデンス:
- 乳酸は筋肉内でエネルギーとして再利用される(Brooks, 2009, Exercise Physiology)
- 乳酸が体内で分解されることで、疲労回復を促進する働きがある(Gladden, 2004, Sports Medicine)
乳酸の役割とは?
乳酸は運動時にエネルギー供給を助けるだけでなく、以下のような重要な働きをしています。
- エネルギー源として利用される
- 運動中に乳酸は肝臓で再利用され、エネルギーに変換される(コリ回路)。
- これにより、長時間の運動でもエネルギーが持続しやすくなる。
- 筋肉の回復をサポートする
- 乳酸は血流を促進し、疲労回復を早める。
- 乳酸の代謝産物が、筋肉の修復を助ける役割を持つ。
- 成長ホルモンの分泌を促進する
- 乳酸が多く発生する高強度トレーニングでは、成長ホルモンの分泌が増える。
- これにより、筋肉の成長や脂肪燃焼が促進される。
乳酸のデメリットとその対策
乳酸はエネルギー供給や筋肉回復に役立つ一方で、過剰に蓄積すると筋肉の酸性度が上昇し、筋収縮力の低下や疲労感を引き起こす可能性があります。
エビデンス:
- 乳酸の蓄積により、筋肉のパフォーマンスが低下することが報告されている(Dr. Navip, 2022)。
- ストレッチや軽度の有酸素運動は、血液循環を促進し、乳酸の代謝を助ける(長寿科学振興財団, 2023)。
- ストレッチングが筋疲労回復に寄与することが研究で示されている(J-STAGE, 2023)。
乳酸をうまく活用する方法
- 適度な強度でトレーニングする
- 乳酸を効率よく活用するために、高強度トレーニングを適度に取り入れる。
- クールダウンをしっかり行う
- 乳酸をスムーズに代謝するために、軽い有酸素運動やストレッチを取り入れる。
- パーソナルトレーニングで適切な負荷を知る
- 自分に合ったトレーニング強度を知ることで、乳酸の良い影響を最大限活用できる。
まとめ
「乳酸=疲労物質」という考えは過去のもの。乳酸はエネルギー供給や筋肉の回復、成長ホルモンの分泌など、多くのメリットを持つ重要な要素ですが、過剰な蓄積にはデメリットもあります。
乳酸をうまく活用することで、筋肉の成長やダイエットの効果を高めることができます。「正しいトレーニングが知りたい」「効率よく筋肉をつけたい」という方は、ぜひエニタイムフィットネスのパーソナルトレーニングを活用してください!